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【篠笛】 篠笛の吹き方

最初の一歩

始めまして、篠笛工房の眞風の笛吹き爺こと増山です。
今日は篠笛の音の出し方についてお話をしたいと思います。
それと言いますのは、せっかく篠笛を始めようとしても音が出せない。
あるいは綺麗な音色が出ない。また笛を吹くのがしんどい・・・ということで途中で止めてしまう人たくさんいますからね・・・・
これが大変残念なことでありまして、そこで皆さんに篠笛を生涯の友として、是非末永く楽しんで頂きたいですからね???

自己紹介

始める前に すこし、私の自己紹介をさせていただきますと私の笛歴は小学3年生のころから数えますと約60年以上になります。また、成人してから本格的に篠笛を学び、指導演奏活動をしてからも40年以上経っております。
そこで、これからお話することは私自身の経験や体験に基づいた篠笛の吹き方についてす。
ですので、 巷には篠笛の先生と言われる人はたくさんおりますし、また色々な教本などもたくさん出版されています。
それらの方とは少し違った話にもなるかもしれませんが、あくまでも私の体得した方法ですのでご理解ください。

お箸を準備してください

前置きが長くなりましたが早速始めます。
篠笛を吹く時の形についてお話をします。
まず、お箸を準備してください。

①舌を軽く下前歯つけます。触れる程度ですよ!

②そしたら、そのままお箸を口にくわえます。

③次にお箸を唇から抜きます。

④そして軽く息を吐き吹いてください。

これで決まり、簡単でしょう?この形が唇のかたちです。

再確認

もう一度繰り返しますがお箸の先をくわえてください。
そしてたらそのままお箸を口から離します。
この形が篠笛を吹く時の唇の姿形になります。

ダメな方法

よく篠笛の唄口が小さいため下唇を横に引いて息のでる穴の大きさを細めようとする人がおりますが、これはダメです。
唄口の大きさは13~4mmと小さいですが、唇を横に引きことによって返って広くなり、息漏れの原因や口に力が入ってしまいます。
次にこれでも音が出ない場合には唄口と唇の角度が少しずれていることが考えられます。
この時は篠笛の唄口を少し上下に動かし、ピィーポイントで息が入るところを探す必要があります。
これは僅かなズレですので微調整してください。
必ずヒットするポイントがあります、これを見つけてください。

良い方法

ピーポイントに唄口にヒットさせ良い音を出すためには更に口や唇には決して力を入れないこともコツになります。
簡単でしょう?

この方法を一日に何回でも気が向いたとき暇な時に試してください。
長時間やる必要はありません。
ほんの2~3分で良いのです。数多く繰り返し練習をし体に覚え込ませてしまうことが大切です。

ではまた・・・・・

篠笛の楽しさ

山で吹いてみよう

篠笛は唄口を除いてたった7孔あるいは六孔の簡単な民族楽器ですが、非常に表現力のある楽器です。
特に山や森のなかで吹きますと自然と調和して更に豊かな音色を発揮します。
私はよくハイキングを兼ねて山登りをする時には必ず篠笛を持参し吹きまくります。
同時刻に山登りをしている人にとっても一時の休息と安らぎを与えることができ、大勢の人達に大変喜ばれます。
そこで山では山唄、津軽山唄を吹きたくなります。

津軽山唄とは・・・

津軽民謡と言えば華々しい津軽三味線を思い浮かべる人が大半でないでしょうか?
しかし、津軽には民謡の中でも名曲と言われる尺八伴奏による曲が2曲あります。
その代表格が津軽山唄と謙良節です。
しかも岩木山などの山岳信仰に対する、山の神への祝いの唄であったようです。
なお、この津軽山唄は「東通り」と【西通り】という2種類があります。
私が吹いているものはごく一般的な西通りの津軽山唄になります。
「東通り」と「西通り」とは岩木川を中心にして東西の違いのようです。
津軽山唄と言えば成田雲竹という名人歌手が思い出されます。

模範になれば

今回アップしたのは岩木山(津軽富士)の写真を楽しんで頂きながら、名曲「津軽山唄」を楽しんで頂ければと思います。

 

篠笛の音色

音色は竹質で決まる

今年度も3回目の篠竹刈に行ってきました。
竹は11月から3月までの八専の時期を除いた日が良いとされています。

八専とは・・・

陰暦で、壬子(みずのえね)の日から癸亥(みずのとい)の日までの十二日間のうち、丑(うし)・辰(たつ)・午(うま)・戌(いぬ)の四日間を間日(まび)として除いた八日間。
一年に六回ある。この期間は雨が多いとされ、婚礼・仏事・造作・売買などは避けられた。

篠笛になるのは

私の住む南相馬市にも篠竹はあちらこちらの河川敷や山にはたくさん育いていますが、ほとんどは直径が10mm前後の細い竹です。
篠笛の材料として使うためには直径が20mm前後で節間が45cm~60cmのものです。
しかし、これに適するものはほとんどありません。
太すぎるか細すぎ、または節間が20~40cmくらいまでしかないのがほとんどです。
そんな中でもただ1カ所だけ良い場所があります。それは私だけの秘密の場所です。
今年度は約120本くらい3回に分けて刈り取ってきましたが、1本の篠竹から篠笛になりそうなものは約4~5本くらい取れますので篠笛の材料としては約600本確保できます。
写真は切断の様子を写したものです。

篠竹の材質

篠竹は生えてから2年以上たったものを選びます。
篠竹は経った1年で成長をしてしまいますが若い竹は肉質が柔らかく絞まりもありません。
それに非常に割れやすいため堅く絞まった肉厚のものが良いとされです。
それにはやはり最低でも2年以上経ったもので無ければいけません。
では、それを見極めるにはと言いますと、竹には必ず皮がついて成長してきます。それが年を越すたびに変色したり、剥がれてきますので、皮の無い色が綺麗でなく薄汚れたようなものを見つければ良いです。
これらの条件として2年以上経ち太さが20mm前後、節間が45cm以上なものとなると50~100本に1本くらいしか篠笛の材料になるものはありません。

今年は大量にゲット!

今年度は私も年齢を考えて取れる時期にたくさん確保しようと今までは一人で取りに行っていましたが、妻にも協力してもらい大奮闘しました。
19mm~18mmくらいの細めで長さが45cm以上のものが約200本
20~22mmくらいで長さが50~55cmくらいのものが300本
そして23~24mmくらいのもので太めのもが100本ほどです。
写真は今年になり3回目に行った時のものです。

次は油抜き

これからが更に大変油抜きをかねて1回目の燻しが待っています。
その様子は次回にお届けします

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